マイクとスピーカーの構造を通して、電磁誘導と電流が磁界から受ける力を理解する。

　　ラジカセ（マイク端子のついたもの）、アンプ、リード線、紙コップ、エナメル線、セロテープ、ネオジウム磁石

• 　エナメル線を20回程度巻いてコイルを作り、紙コップの底にセロテープで貼る。
• 　紙コップの底を、裏と表からネオジウム磁石で挟む。
• 　コイルから、アンプを通して、ラジカセのマイク端子に接続する。
• 　ラジカセにカセットテープを入れて録音／一時停止にしておく（マイク入力を受け付ける状態にしておく）。
• 　紙コップを指で叩いて、その音が増幅されてラジカセのスピーカーから出ることを確認する。

紙コップマイク （スピーカー）	モーターも スピーカーに

• 　ラジカセのヘッドホーン端子から、アンプを通して、３．で用いたコイルに接続する。
• 　適当な音楽をかけると、紙コップから音が聞こえる。
• 　適当な紙の箱を共鳴箱にして、紙コップをその上に置くと、もっとよく聞こえる。
• 　接続を切ったり、磁石を外したりして、たしかに紙コップから音が出ていることを示す。 　　
• 　紙コップスピーカーの代わりにモーターを使ってもモーターから音が出る。

　磁石のそばでコイルを振動させると誘導電流が生じることを利用したのがマイク、逆に磁石のそばのコイルに振動電流を流すと、コイルは磁界から力を受けて振動するのがスピーカーです。どちらも同じ構造であることを意外に生徒は知りません。発電器とモーターが同じ構造であることは知っているのに。
　さらに上の構造がモーターも同じあることを利用すると、モーターがスピーカーにもなります。私は中学３年のときに偶然これを発見し、モーターから相撲中継を聞いて感動した覚えがあります。その時の経験が、今の私の仕事につながっているともいえます。

　「いきいき物理・わくわく実験」愛知岐阜物理サークル（新生出版）